この記事は新野淳一氏のブログ「Publickey」に掲載された「Swift言語がAWS Lambdaで利用可能に。Swift開発チームが「Swift AWS Lambda Runtime」公開」(2020年6月2日掲載)を、ITmedia NEWS編集部で一部編集し、転載したものです。
Swift開発チームはこのほど、AWS LambdaでSwift言語を利用可能にする「Swift AWS Lambda Runtime」を公開しました。
Swift言語はiOSやmacOSなどのApple社製デバイスに対応したアプリケーション開発のための言語として登場し、オープンソースで開発が進められている言語です。記述しやすく読みやすく、安全で少メモリかつ高速なアプリケーションの開発に適しているなどの特徴があります。
2016年頃からはサーバアプリ向けのAPIの策定や、AppleとIBMの協業によるクラウド対応の促進、Linuxへの対応など、サーバサイドでの活用に向けた動きがありました。
しかし今年に入って米IBMがクラウド対応の開発から手を引くなど、サーバサイドでのSwiftの存在感はまだ十分とはいえない状態です。
そうした中で公開された「Swift AWS Lambda Runtime」は、Swiftのサーバサイドでの利用に新たな展開をもたらすものといえるでしょう。
AWS Lambdaはサーバレスコンピューティング基盤の代表的なサービスです。Node.js/JavaScript、Java、Phthon、Go、C#などのプログラミング言語に対応していますが、APIを適切に呼び出すことで上記以外のプログラミング言語を用いたカスタムランタイムを構築し、利用することができます。
Swift AWS Lambda Runtimeもこのカスタムランタイムとして実装されたものです。
SwiftをAWS Lambdaに対応させた背景についてI「ntroducing Swift AWS Lambda Runtime」で次のように説明されています。
With its low memory footprint, deterministic performance, and quick start time, Swift is a fantastic match for the serverless functions architecture.
Combine this with Swift’s developer friendliness, expressiveness, and emphasis on safety, and we have a solution that is great for developers at all skill levels, scalable, and cost effective.
省メモリ、約束された高速性、そして迅速な起動時間を備えたSwiftは、サーバレスのファンクションアーキテクチャにまさに適しています。
これらをさらに、Swiftの開発者フレンドリーで高い表現力、安全性の重視などと組み合わせることで、あらゆるスキルレベルの開発者に最適で、拡張性があり、費用対効果に優れたソリューションを提供します。
Swift AWS Lambda Runtimeは今後さらなる性能向上や対応イベントの追加、ドキュメントやサンプルの充実などを進めていくとのことです。
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