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情報格差などがもたらす情報社会の問題について考える

情報社会ライフを充実させるには

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インターネットが普及するにつれて、社会のうち情報社会としてのウェートが大きくなってきて、私たちにとって、情報社会ライフを充実することが今後は更に重要になっていくと思われる。私は、情報社会ライフを充実させることが情報格差の解消につながるのではないかと考えている。

情報社会ライフを充実したものにするには、まず、情報耐性力なるものが必要であろう。「情報耐性力」については、野村総研の小林 慎和氏が、ThinkITの中で以下のように述べている。

★Web社会を生き抜くために求められる力「情報耐性力」(ThinkIT)

Web上で表現されている事柄は、各人の意図のごく一部分である。それを鵜呑みにしてはならないし、批判ばかりしてはならない。ブログやSNSの仕組みを 活用して、自ら情報発信をした場合、槍玉にされる恐れからインターネットから遠ざかる利用者もいることだろう。しかし、仮に遠ざかったとしても、心無い誰 かによってインターネット上で知らぬ間に批判の的となっていることも皆無ではないのだ。

これからのWeb社会を生き抜くためには、発信することに対しても、発信されることに対しても耐性を持つようにしなければならない。

スルー力(するーりょく)と呼ばれるものだ。スルー力の力を検定する「スルー力検定」なるものが誕生したぐらいだが、現在は、なくなっているようである。

★「スルー力検定」の受付がスタート(INTERNET WATCH)

スルー力も情報リテラシーの一部と見ている。真に必要な情報は何かということを見極め、ノイズを最小限化する技術が今後は更に必要になってくる。

もう1つ、リアルの世界と仮想の世界でのアイデンティティの確立が必要である。

インターネットなどのオンラインでの言動は、リアルの世界での言動と分離した形が多く見られる。極端な例で言えば、2ちゃんねるなどがそうであろう。多く見られる批判などのネガティブな発言の裏には、ストレスのはけ口としてインターネットをツールとして使うことの現れがあると考えている。つまり、社会の歪な面が、仮想の世界に現れる形である。でも、ストレスのはけ口など、精神的な拠り所を仮想の世界に見いだすのは、いささか健全ではないように感じる。身体が現実に存在する現実の世界で、何らかの形で精神の拠り所を見つけるのが、一番安定しているような気がする。仮想の世界に拠り所をおくということは、極端に言うと、心身が分離することの現れであるような気がする。社会が複雑化し、なかなか自己実現が容易でない現代は、ネットに安住の地を求めるという群集心理を否定するつもりはないが、心身のバランスを考えると望ましくないような気がする。

現実の世界でのアイデンティティと仮想の世界でのアイデンティティは、同一にする人、別々にする人、人ぞれぞれであろう。ただ、一番大事なのは、どちらとも自己の一部であり、実際のパーソナルと一致していないことは極力さけるべきであろう。そうでないと、抑制が利かなくなり、虚無・虚脱感が待っているだけだからだ。最終的には、リア充となるように、両方のバランスを上手にコントロールすることが、情報社会ライフを充実させる最大のコツです。そのためには、前述の「情報耐性力」も必要です。あなたの情報社会ライフはいかがでしょうか?

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