iPhoneの強い味方、エネループスティックブースター「KBC-D1AS」を速攻レビューiPod Style

» 2010年01月26日 11時45分 公開
[戸津弘貴,iPod Style]

 昨年末に発売の予定が、諸般の事情により延期となり、発売が待ち遠しかったエネループスティックブースター「KBC-D1AS」がいよいよ販売開始となる。今回はいち早く製品版をお借りできたのでさっそくレビューしてみた。

photophoto エネループスティックブースター「KBC-D1AS」

iPhone 3G/3GSに正式対応したモバイルバッテリー

 本製品は非常にスッキリした外観でぱっと見には、充電器(編注:エネループの充電は行えず、三洋電機としては「USB出力付 ハンディ電源」と呼称している)であることが分からないかもしれないが、本体にはアルミが使われており、表面のマット仕上げも手触りがなかなかよい。これまで外部バッテリーというとほとんどがスクウェアなデザインだったので、こうしたスティック型デザインは異色ではないだろうか。サイズは単三形電池約3本分とコンパクトで、電池(単三形エネループ2本)を入れた状態でも約76グラムと軽量だ。

 構造は至って簡単で、上部の白いプラスチック部分を1/4回転ほどひねって外し、本体側へ単三形エネループ2本を縦に入れる。充電するには、上部のUSB端子にケーブルを接続し、スイッチを入れるだけ。バッテリーを入れた状態でこのスイッチをONにしておくと電池は放電してしまうので、使用しない際はOFFにしておく。

photophoto USB接続の充電ケーブルに対応しているので、iPod/iPhoneの場合には製品付属のDockケーブルを使用するといいだろう

 さっそく手持ちのiPhone 3GSを充電してみたところ、以下のような結果になった(あくまで一例としてみてほしい)。

―― 電池残量 充電結果 所要時間
18% 85% 117分
0% 64% 103分
23% 88% 122分

 iPhone 3GSが完全に放電しきってブラックアウトした状態からも充電でき、その場合でも約70%の充電ができた。これまでの経験上、筆者のiPhone 3GSは約1時間で10%程度バッテリーが減少していたが、朝出かける際にフル充電の状態ならば、終日外出するとしても、1度スティックブースターで充電すればほぼバッテリーは心配ないと思われる。

 もちろん電話やメールなどの使用状況によって異なるだろうが、充電容量もiPhone 3GSで70%程度と実用には十分で、ヘビーユーザーの使用にも耐えられる。それに、たとえ充電でセットしてあるエネループがカラになったとしても、予備のエネループを持ち歩くことで解消できる。

photophoto イー・モバイルの「Pocket WiFi(D25HW)」などのデータ通信端末の充電にも対応

 以前、多摩電子工業のポータブルUSB電源「TS201/TS-202」にてエネループを4本使用して充電したことがあったが、その際は1回半、つまり150%ほどiPhone 3GSを充電できたので、その数値からしても今回の結果(エネループ2本で60〜70%程度)は妥当といえる。

 充電中、特に熱くなることもないが、完全放電してからの充電では、iPhoneを充電するには通常よりも多く電流を必要とするので、その分、熱くなるようだが、やけどするような温度ではなかった。ただし、本製品の注意書き以外に、「iPhone OS 2.2以前の機種で充電する場合は、電池残量が少ない場合は充電できない場合がある」という一文があったので、自分のiPhone、特に3Gの場合には事前にOSのバージョンを確認することをお勧めしたい。

photo

 デザイン的にも優れ、実売2000円前後とコストパフォーマンスも高い。単体では充電できないが、既に単三形エネループを持っている人であれば追加投資は不要だ。初めて買う人には単三形エネループ2本と急速充電器のセット「N-TGR02AS」をあわせて買うといいだろう。

 これまでiPhone用に限らず外部バッテリーというと無骨な形のものが多かったが、本製品はこれまでにないスマートさ、女性にも好まれるのではないかと思う。ただ、本製品は全長がiPhone本体よりも長いので、バックなどの隙間に入れておき、利用時にはケーブルを伸ばしてiPhoneに接続するというのがスマートではないかと思われる。

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