342万人の組合員への着実なアフターフォローを実現音声一斉配信サービス

関東を中心に1都7県で展開する生活協同組合連合会コープネット事業連合は、宅配事業における顧客へのアフターフォローに、プレミア グローバル サービスの音声一斉配信サービス「voiceREACH」を導入した。

» 2009年07月30日 16時08分 公開
[ITmedia]

約3万9000件に一斉配信、着信率は76.1%

 生活協同組合連合会コープネット事業連合(以下、コープネット)は、いばらきコープ、とちぎコープ・コープぐんま、ちばコープ、さいたまコープ、コープとうきょう、コープながの、コープにいがた、そしてコープネット事業連合とその子会社で構成されている。商品やシステム、物流、経理、人事教育などの共通基盤を築き、店舗や宅配などの事業の本部機能を果たしている。8生協合計の組合数は342万人、総事業高は5000億円(いずれも2007年度)。

 コープネットの宅配事業は、配達員が商品を配達した時に、次回の注文書を預かるのが基本的な仕組みとなっている。連続して注文書を受け取っていない場合は、担当の配達員が通常業務の合間にアフターフォローの電話をかけて「利用促進」を図っていた。しかし、1人がフォローする件数が月に300件を超える場合もあるなど、担当者の作業負荷は増大していた。その結果、すべての顧客に連絡できず、注文の出し忘れが増えるといった問題が発生していたという。また、通常の代金引き落としができなかった組合員へ再振り込みを依頼する「利用代金のご案内」でも、各配送センターの職員が直接顧客に電話をかけていたが、業務量は増大し続けており、こうした問題への対応が急がれていた。

 今回、コープネットが導入した音声一斉配信サービス「voiceREACH」は、プレミア グローバル サービスが提供するサービスで、音声によるメッセージを、電話(固定・携帯)に自動で一斉配信するもの。あらかじめWeb上で配信リストを登録しておくだけで、電話によるメッセージの録音と配信が可能になる。利用価格は、定額制または従量制を選ぶことができる。

電話アフターフォローの概要(資料提供:エクスパダイト)

 voiceREACHは留守番電話または人が出た場合を聞き分け、それぞれ異なったメッセージを送信することができ、受信先が話中の場合、自動再生機能でメッセージを確実に送信する機能を持っている。また、同サービスはSSL対応で、あて先の登録、送信コンテンツへのセキュリティ対策機能も備えており、配信後には、着信・未着信などの詳細結果リポートを提出する。

 voiceREACHの導入後、コープネットでは「利用促進」や「利用代金のご案内」のため、それぞれ毎月1回メッセージを配信している。2009年3月に行った利用促進のための配信は、約3万9000件に一斉配信を行い、着信率は76.1%だった。これは、担当者の負荷や時間のロスがほぼ皆無でありながら、直接電話をかけていた従来と同等の効果であり、確実に業務効率の向上に結びついていることを示すものだという。担当者の電話による負荷が大幅に軽減され、業務改善につながっており、「利用促進」の場合では、着信者の注文率が向上した。コープネットでは、今後、導入生協の拡大や、既に実施している利用促進、利用代金案内に加え、ポイント利用の促進、ギフト商品のご案内など、活用範囲の展開を検討中だという。

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