情報システムの利用シーンにおいて、勢いがある分野の一つがクラウドコンピューティングである。コンピューティングリソースをユーザーが共有するクラウドは、コスト削減や利便性などの点で、急速にユーザーを獲得しつつある。
キャビット氏は、クラウド利用に際してユーザーはよりセキュリティに対する理解を深める必要があると指摘する。「クラウドの提供形態には、主に“インフラ”“プラットフォーム”“アプリケーション”“プロセス”の4つのスタックがある。クラウドはすべてのスタックがないと機能せず、セキュリティもすべてのスタックで配慮されていなければならない」(同氏)
同氏はユーザーがクラウドサービスを利用するにあたって、以下のような15の質問をサービス提供者に必ず尋ねるべきだとアドバイスする。
「“わたしのID情報はだれが持っていますか”という具合に、ユーザーは利用目的に応じてこれらの質問を必ず事業者に問いかけていただきたい」と同氏。
クラウドサービス事業者が適切なセキュリティ対策を講じている場合、以下のようなメリットをユーザーは享受できるという。
「例えば、個人情報の保護対策で透明性が確保されていれば、個人情報をだれがどのように扱っているかが分かる。行動ターゲティングのような新しいマーケティング手法では不可欠だ」(同氏)
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