BIツールを組み合わせ、分析力と表現力を強化――SBIインテクストラ意思決定迅速化を支援(2/2 ページ)

» 2008年10月22日 10時45分 公開
[ITmedia]
前のページへ 1|2       

分析力と表現力を強化するBIツール

 StraVisionは、ASP型のサービスとして2005年10月から提供されている。顧客はStraVisionを使い自ら特許情報の抽出や分析を行うこともできるし、必要に応じSBIインテクストラに特許情報分析のコンサルティングサービスを依頼することも可能だ。StraVisionでは、テキストマイニングの手法を用い特許情報を分類し、これらのデータをさらにPCIを使って特許の質を細分化された分類の中で相対的に評価し、その分析結果をWebブラウザ上で可視化している。顧客からはさまざまな要求があるため、標準で提供している分析テンプレート以外にも要望に応じてより分かりやすい分析軸のテンプレートを提供するといったサービスも行ってきた。

BI 表現力の高いチャートで体系化された情報を分析できる

 ただ、ユーザーのニーズは多岐にわたる。StraVisionの持っている機能を確実に生かし、さらにスピーディーな意思決定を実現するにはどうすればいいのか。そこで考えられたのが、BIツールの活用だった。

SBIインテクストラシステムソリューション部シニア・マネジャーの辻口誠一氏は次のように語る。

sbi 「BIツールを活用することで、より柔軟な情報提供が可能になる」と語る、SBIインテクストラシステムソリューション部シニア・マネジャーの辻口誠一氏

 「特許情報の分析結果を利用するのは、企業の経営層です。経営層の意思決定を支援するには、より見やすく分かりやすい形で情報を提供する必要がありました。これに対し、その都度作り込みで対処するよりも、BIツールを活用すればより柔軟な情報提供ができると考えたのです。」

 従来は、StraVisionが持つ機能以上のことをやろうとすると、大きな手間がかかっていた。BIツールと組み合わせれば、手間をかけずに特許情報の「見える化」を実現できると考えたのだ。特許情報は、企業の販売データなどと同様、体系化され情報としてきちんとした分類がなされていると辻口氏は言う。情報が体系化されているので、BIツールを適用すれば高度でインタラクティブな分析が可能となる。そこで選択されたBIツールがMicroStrategy 8だった。

 MicroStrategy 8によるStraVisionRの強化ポイントについて、辻口氏は次のように説明してくれた。

 「SBIインテクストラでは、MicroStrategy 8との組み合わせにより、StraVision BIとして2008年6月から新たなサービスの提供を開始しています。従来のStraVisionの機能で関連する特許情報を抽出、分析した情報を、MicroStrategy 8へ受け渡すことで、より表現力の高い3次元チャートなどで特許情報の可視化を実現しています。3次元のチャート画面で特許情報の傾向を把握し、気になるところがあれば直接そこをクリックするだけでドリルダウン分析を行い、インタラクティブに詳細情報を参照することも可能です。これにより、傾向を把握するマクロ分析からミクロな詳細情報の参照まで、思考を分断せずにスムーズな作業ができます。BIツールを組み合わせたことで、MicroStrategyがバージョンアップし機能強化すれば、StraVisionのサービスも自動的に機能アップします。自分たちが開発を行うことなく見せる化部分の機能強化が自動的に行われるので、われわれはStraVision本来の特許情報分析の部分に注力できます」

 SBIインテクストラによると、StraVisionに対して投資やM&Aなどで関係する金融機関が強い関心を示す機会が増えてきているという。高いパフォーマンスを出す分析ツールとそれを支えるBIツールの活用場面が今後も多くのビジネスシーンで見られることだろう。

過去のニュース一覧はこちら

PlanITトップはこちら

関連キーワード

特許 | BI | CPM | SBI | 経営 | 研究開発 | ASP | M&A


前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

注目のテーマ