IBM、企業のクラウドサービス統合を支援する「ACSI」プロジェクトを立ち上げ

IBMがEUと協力し、クラウドサービスの統合を効率化するためのフレームワーク構築プロジェクトを立ち上げた。

» 2010年07月09日 17時51分 公開
[佐藤由紀子,ITmedia]

 米IBMは7月7日(現地時間)、欧州連合(EU)や欧州の研究機関などと共に、企業や政府機関が複数のプロバイダーのクラウドサービスを従来より簡単に統合できるようにするプロジェクト「Artifact-Centric Service Interoperation(ACSI)」を立ち上げたと発表した。

 ACSIプロジェクトはイスラエルのIBMハイファ研究所が中心となり、EU、英国、イタリア、スペインの国立大学や研究所などが参加している。

 現在、複数のプロバイダーからのクラウドサービスを統合する作業は複雑でコストも掛かり、クラウドコンピューティング普及の障害になっているという。このプロジェクトはこの障害を取り除き、中堅・中小企業でもコストを掛けずにクラウドコンピューティングサービスを導入できるような新たなオープンソースのフレームワークを構築する。

 このフレームワークはSaaS(サービスとしてのソフトウェア)として提供する計画だ。企業や組織は同サービスをオンデマンド形式で利用できる。IBMはこのフレームワークにより、クラウドサービスの統合に掛かるコストを従来より40%削減し、統合に必要なデータ変換の90%を自動化できるとみている。

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