日本酒類販売、「音声受注入力システム」を導入 注文の処理時間を6割減

酒類卸の日本酒類販売は、注文情報を音声で入力できる「音声受注入力システム」を導入し、注文の処理にかかる時間を約6割削減した。オペレーターの数も約3分の1に減らせた。

» 2009年09月15日 12時06分 公開
[ITmedia]

 酒類卸の日本酒類販売は、注文情報を音声で入力できる「音声受注入力システム」を導入し、注文の処理にかかる時間を約6割削減した。システムを納入したNECが9月15日に発表した。

 同社は、1日当たり約5000件の注文を電話やFAXで受け付けており、オペレーターが商品コードや得意先コードが書かれたコードブックを調べて、手動でシステムに入力していた。だが取り扱う商品数は1万2000種類あり、似た名称の商品が多く、「いつもの商品」といったあいまいな注文が入ることもあり、オペレーターが商品の識別や注文を入力するのに時間がかかっていた。

 そこで日本酒類販売はNECの音声認識装置「VoiceDo/US」を中核とした「音声受注入力システム」を構築した。PCに接続したマイクに商品名や得意先名を音声で入力すると、該当する商品や得意先の候補を自動的に表示できる。検索した商品の候補の中から、過去に得意先に出荷したことがある商品だけを抽出することもできるようになった。

 同システムの導入により、商品の識別や検索にかかる時間を短縮。電話やFAXによる注文1件当たりの処理時間を、導入前と比べて約6割削減した。過去の出荷実績から検索結果を絞り込めるため、得意先独自の商品の呼び名やあいまいな注文にも柔軟に対応できるようになった。

 注文受付業務の効率化により、首都圏・近畿圏のオペレーターの数をシステム導入前の3分の1に減らせた。また首都圏8支店、近畿圏4支店に分散していた注文受付業務を、東京と大阪の2カ所に集約できたという。

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