三菱東京UFJ銀行、RIAを駆使した「国内最大級」の事務システムを構築3万台のクライアント端末を稼働

三菱東京UFJ銀行は、合計3万台以上のクライアントPCと営業端末を使った事務システムを構築した。事務手続きに必要な顧客データを自動で判断し、クライアント端末上に処理の案内をする。

» 2009年04月03日 16時45分 公開
[ITmedia]

 三菱東京UFJ銀行は、店舗や事務センターでの事務処理を効率化する事務システムを構築した。処理をするクライアントPCはRIA(リッチインターネットアプリケーション)技術で作り込み、画面の見やすさや使いやすさを実現した。2008年12月から、合計3万台以上のクライアントPCと営業端末を約700店舗で稼働させた。システム構築を支援したNEC、UFJ日立システムズ、アドビ システムズが4月3日に発表した。

 同行が導入したシステムの名称は「事務ナビゲーションシステム」。事務手続きに必要な諸届けや相続、差し押さえなどの顧客データを勘定系ホストから取り込み、適切な手続きを自動で判断。処理の手続きをクライアントPCの画面上に案内する。

 三菱東京UFJ銀行では、受け入れ書類や実行するオペレーションが多岐にわたり、処理に高度な業務ノウハウや法的知識を必要としていた。同システムを使うことで、画面上の誘導に従ってオペレーションを実行すると、事務処理を完了できる。処理担当者のスキルや経験に左右されない均質なオペレーションが実現できるという。

 同システムは、NECのシステム構築統合開発基盤「SystemDirector Enterprise」で構築。画面の遷移や勘定系ホストとの連携にはテンプレート(ひな形)を使って設計した。プログラムの自動生成ツールなどを使い、製造および単体テスト(約320画面)を約4カ月で完了させた。

 クライアントPCのRIAの実装には、Webアプリケーション開発/実行環境の「Adobe Flex Builder」を使った。画面出力用のデータ編集をサーバ側からクライアント側で実行できるようになり、処理効率が上がった。顧客の口座の状態をアイコンで表示することで、オペレーターが直感的に理解しやすい画面デザインに作り込んだ。

 NECは「3万台規模の事務システム(の納入)は国内最大級になる」と話している。

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