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ソースネクスト、USBメモリでソフト販売 CD-ROMは廃止へ

» 2008年08月27日 17時52分 公開
[宮本真希,ITmedia]
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 ソースネクストは8月27日、主力PC用ソフトをUSBメモリに収録して発売すると発表した。従来のCD-ROM/DVD-ROMも併売するが、将来は廃止する考え。光ディスクドライブのないミニノートPCユーザーが拡大しており、インストールの手軽さと、汎用的に使えるUSBメモリの付加価値を売りに、販売拡大を図っていく狙いだ。

 「Uメモ」シリーズとして販売する。ソフトを収録するのは1GバイトのUSBメモリ。価格はCD-ROM/DVD-ROM版と同じに設定する。まず9月5日、「ウイルスセキュリティZERO」(4980円)、「ホームページ ZERO」(4980円)「携快電話 ZERO」(4980円)など主力7タイトルを皮切りにスタート。10月3日に13タイトルを追加し、年内に30タイトルに拡大する計画だ。

画像 CD-ROM版、インストール版との比較

 「EeePC」など光ディスクドライブを搭載しない小型ノートPCの需要が今後も高まっていくと判断した。当面はCD-ROM/DVD-ROM版と並行して販売するが、時期を見てCD-ROM/DVD-ROM版を廃止し、USBメモリ版とダウンロード版のみにする予定だ。全ソフトに拡大するかどうかは今後検討する。

 松田憲幸社長は、ユーザー調査の結果をもとに、「PCソフトは使いたいが、PCに光ディスクドライブがないから買うのをやめようというユーザーは多い」と見る。ほとんどのPCに搭載されているUSB端子を利用することで、「光ディスクが必要」「ダウンロード購入はネット決済が心配」といったソフト購入のハードルを取り除き、販売増につなげる狙いだ。

「USBでソフトを買う」を「次の常識」に

 USBメモリの原価は光ディスクよりも高いが、価格は据え置く。キャッチコピーは「次の常識」。光ディスクではなくUSBメモリでソフトを買うという行為を“常識”にしていきたい考えだ。

 「2013年には、出荷されるノートPCのうち、光ディスクドライブを搭載しないタイプが25%を占めるといった予測もある。中長期的に見たとき、ソフトの販売メディアをUSBメモリに変更することが、当社にとってプラスになる」(小嶋智彰執行役員)

画像 インストール速度の違い

 CD-ROM版よりソフトのインストール時間が短いのもメリットとアピールする。同社の調査では、ホームページZEROはインストール時間が40%、ウイルスセキュリティZEROでは19%短くなったという(Windows Vista、Core 2 Duo T8300、2GバイトメモリのPC利用時)。

 ソフトを収めたUSBメモリは、そのまま一般的なUSBメモリとしても使える。ユーザー登録しておけば、誤ってソフトのデータを削除してしまった場合も同社のサイトから再インストールできる。

UメモでPCソフトをさらに身近に


画像 売り場のイメージ
画像 店頭では手のひらサイズのパッケージを使ってプロモーションする

 家電量販店のPCソフトコーナーだけでなく、PC周辺機器コーナーやPC本体の売り場などにも置いてもらえるよう働きかけていく。書店やホームセンター、大学生協などでも販売する。初年度は100万本の販売を目指す。

 同社はPCソフトを日用品のように身近にする「コモディティ化戦略」を掲げ、低価格販売や無料バージョンアップ、パッケージサイズの小型化、コンビニ展開などを行ってきた。松田社長は「Uメモの発売によって、さらにコモディティ化戦略を進める」と意気込む。

「筆王ZERO」の09年版も発表

画像 筆王ZEROのプロモーションキャラクターを務めるモデルの西秋愛菜さん

 年賀状ソフト「筆王ZERO」最新版を9月5日に発売する。「初心者がより簡単にこだわりの年賀状を作れる」がコンセプト。ウィザードに沿って進むだけで、住所録作成から年賀状のデザイン・印刷までできる機能を追加した。

 使用するインク量を最大43%節約できる「エコ印刷機能」や、デジカメ写真を使った葉書が簡単に作れる「デジカメ写真モード」なども新たに搭載。書道家の武田双雲さんが書いた年賀状デザインも収録した。

 価格は4980円。USBメモリ版も同時発売する。

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