北洋銀行、全職員に仮想デスクトップを配備へ

2012年秋から5000台規模の仮想デスクトップを本部および営業店で利用する。

» 2011年09月26日 18時03分 公開
[ITmedia]

 北洋銀行(札幌市)は9月26日、顧客サービスや情報セキュリティの強化とコスト削減などを目的に全行で仮想デスクトップによる業務システムを構築すると発表した。利用規模は約5000台で、2012年9月から順次運用を開始する。

 新システムは、日立製作所のBladeSymphonyとMicrosoftのWindows Server 2008 Hyper-VおよびSystem Center製品による「Hyper-V Cloud」、Citrix XenDesktopで構築される。サーバデスクトップ共有型と仮想PC型の2タイプで運用する。日立製作所と日本マイクロソフト、シトリックス・システムズ・ジャパンが支援した。

 北洋銀行は、勘定系や情報系、特定業務など用途別に多種多様な専用端末を利用しているという。新システムの導入で、融資・相談業務や行内事務全般などを対象とする端末はシンクライアントに、窓口などの勘定系取引では専用端末に端末を集約する。これにより、職員が1台の端末でほぼ全ての業務を遂行できるようになり、窓口での顧客の待ち時間の短縮や店頭における相談サービスの強化が図られるという。

 また、仮想デスクトップ環境の導入で端末の台数を現在より2割程度、サーバの台数を同3分の1程度に削減する。これら機器の運用および保守・メンテナンスに伴うコストの削減を見込んでおり、年間消費電力量も3割程度に抑えられるとしている。

 セキュリティ対策では、不正行為を抑止するために職員が端末で行った操作を画面データとしてサーバ側で集中管理するようにするほか、業務データは校内センターのシステムで一括管理する。端末ごとに行っていたウイルス対策などもシステムに一元化して、適切に実施される仕組みを強化する。

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