2017年上半期のIoT関連企業の合併・買収(M&A)活動は、過去最高額を記録した前年同期と比べて大きく減少した。それでもGE DigitalやNokiaなど注目の買収が幾つかあった。M&Aの傾向から分かることとは?
2017年上半期のIoT関連企業の合併・買収(M&A)活動は、過去最高額を記録した前年同期と比べて大きく減少した(グラフ参照)。
2017年上半期のM&A件数は45件で、前年同期の57件と比べて21%減少した。それでも2010年から2014年の各年の年間件数を既に上回っており、年間としては2015年の70件を超えそうだ。
2017年上半期のM&A公表総額は23億ドルで、前年同期の140億ドルを大きく下回った。2016年にはソフトバンクがARMを314億ドルで買収するなど、10億ドル超の大型M&Aが5件もあったが、2017年はこれまでのところ、10億ドル超の案件はない。こうした大型M&Aを除いた2016年上半期の総額は25億ドルとなり、2017年上半期の23億ドルとあまり差はない。
2017年上半期の高額案件としては、GE Digitalがクラウドベースのフィールドサービスマネージメント支援事業を行うServiceMaxを9億1500万ドルで買収し、また、Nokiaがデータファブリックと先進的IoTアナリティクスの企業Comptelを3億7300万ドルで買収した。
前年のIoT関連企業M&Aではテレマティクス関連事業がほぼ半数(119件中約60件)を占め、ハードウェアとデバイス関連がそれに続いたが、2017年はNokiaによるComptel買収のように、IoTアナリティクス(IoT向けビッグデータ)やセキュリティ、スマートオフィス、スマート住宅への関心が高まっている。
他に以下の特徴が見られた。
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