モバイルアプリをユーザーに届ける手段は多数ある。しかし、効率的な配信やリリース告知のためには、アプリストアが最適な手段かもしれない。
企業内アプリストアというものは、ユーザーから見れば何年も前から行ってきたアプリのインストールや配信の手段がもう1つ増えただけかもしれない。だがそれはまた、最近増えている「ITシステムのコンシューマー化」を示す一例であり、プロセスの効率化とユーザーとの距離を縮めるチャンスでもある。
かつて、新しいアプリケーションの移行には、長い手順を必要とした。新しくなったアプリの操作方法が分からないときや動作に問題があるとき、ユーザーがサポートのためにヘルプデスクチケットを提出してからアクセスできるようになるまでには、数時間から数日間も待たされた。最悪の場合、IT管理者がやって来て、ユーザーの端末にその場でソフトウェアをインストールすることもあった。
アプリを起動するインタフェースや自己解決のためのサポートポータルおよび承認ワークフローは、何十年も前からアプリケーション管理アプリで行う業務の一部だった。しかし2000年代後半の個人向けモバイルデバイスの台頭で、今のようなアプリストアが一般的になった。「Apple App Store」や「Google Play」のおかげで、ユーザーは使いやすいインタフェースとアイコン、検索、レビュー、そして豊富な品ぞろえに慣れ親しむようになった。最も重要なのは、そうしたアプリはいずれも、ユーザーがそのままダウンロードして使い始めることができることだ。
程なく、業務向けのノートPCやモバイルデバイスなどのクライアントデバイスがこの方法を採用し、使いやすいユーザーインタフェースをさまざまな種類の管理アプリに導入した。プロビジョニングや承認ワークフローの自動化が進んだことも、企業内アプリストアの使い勝手向上を後押しした。
使いたい機能を持ったアプリの検索と導入のための準備、移行作業の効率を高めたいのであれば、企業内アプリストアは重要なツールになる。だが採用に疑問を持つ企業は少なくない。
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